アメリカ大学スカッシュ留学 1 - はじめに

ジュニアキャリア終えると立ちはだかる、進路という壁。日本の大学スカッシュコミュニティーは初心者が多く、ジュニア時代に活躍した選手にとっては、どうしても物足りなく感じてしまうのではないでしょうか。しかし、プロということを考えると、活躍する自信もないし、そんなお金もない。結果的に、日本の大学へ行って勉強をしつつ、大学でスカッシュを続けるのが、今最も好まれているパターンであると思います。最近では、順天堂大学がスカッシュの学生を推薦で取るようになったこともあり、この志向に拍車をかけているようにもみえます。もちろん、そのジュニア上がりの大学生が、大学スカッシュ界を盛り上げていく立場にはなるし、必然的に上位に食い込む選手になるので、やりがいの持てる進路の一つであるとは思います。

しかし、実は他にも選択肢があるのです。それは私が選んだもう一つの選択肢、アメリカ大学へのスカッシュ留学。この一味違った進路の選択肢について、これからいろいろと書いていきたいと思います。ちなみに、アメリカの大学スカッシュリーグで過去を含めプレーした日本人選手は、数人しかいません。ただ、その彼らの多くも、家庭の影響などからアメリカ在住歴が長く、スカッシュのジュニア大会において上位入賞経験がない方ばかり。だからスカッシュを生きがいとし、ジュニア時代の大部分を日本で過ごし、この世界に飛び込んだのは、全日本チャンピオンの小林僚生と私、遠藤共峻の二人だけになるのです。いわゆる、超レアケースの進路です。

もちろん、この進路は簡単に選べるものではありません。もしかしたら、プロになるより選びがたい進路なのかもしれません。ただ、私は、数年後、もしかしたら数十年後になるかもしれませんが、この道が多くの人によって選ばれるような進路になっていてもおかしくはないと思っています。それだけ、米大学スカッシュリーグには魅力があるのです。その魅力を、このブログを通じて、いくらか伝わればいいと思い、書いていく次第であります。